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音楽フェスティバル撮影レポート。リハーサルなしの現場を支える4Kマルチカムと色表現の最適化

執筆者の写真: ヨウスケ ミサキ
ヨウスケ ミサキ
10月6日
読了時間: 3分

先日、盛岡のキャラホールで行われました東北マンドリンフェスティバルの記録撮影を担当させていただきました。東北各地から16団体が出演する大規模な催しであり、今回はフェスティバル形式特有の環境下における撮影アプローチと、新たな技術的アップデートについて記録しておきます。


左上(7番)のカメラがDJI。逃げ場がないシーンで使う予備カメラです
左上(7番)のカメラがDJI。逃げ場がないシーンで使う予備カメラです

リハーサルなし(ぶっつけ本番)という撮影課題

通常、演奏会の撮影においては、事前のリハーサルを見学して各団体の楽器編成や楽曲の流れ、ソロパートの位置を綿密に把握した上で、本番のカメラワークを構築します。 しかし今回は、東北圏から16団体が出演するという規模の大きさもあり、開演前の時間は各団体の場位置確認と簡単な音出し程度に限られていました。楽曲の進行を事前に把握することができず、実質的な「ぶっつけ本番」で全プログラムを収録する必要がありました。


4Kマルチカムとクロップ編集による解決策

このような「どこで、どの楽器のソロが来るか予測できない」現場において、確実な記録を残すための対策として活用しているのが、4K解像度でのマルチカム収録と、編集段階での「クロップ(切り出し)」手法です。 当日は、あらかじめ全体、上手、下手、ななめ、指揮者という5つの構図でカメラを配置しました。これらをすべて4K画質で常時記録し続けることで、本番中に予期せぬ楽器のソロパートが発生した場合でも、編集時にその楽器を捉えている映像をズーム(クロップ)し、事後的に最適なクローズアップを作り出すことができます。 事前の打ち合わせがない状態でも、奏者の見せ場を「絶対に撮り逃さない」ための安定したワークフローです。


また、フェス特有の演奏中に観客が移動してしまい、カメラにかぶってしまうという事故にも備え、正面、サイド、ステージ上に「引きの絵」を配置。万が一メインカメラに観客が写りこんでしまっても記録映像にはその影を残さない予備カメラのシステムです。(予備カメラはお見積金額に含まれません)

しかしながら本講演では観客の皆様のマナーがとてもよく、この予備を使用する必要はありませんでした。



S-Cinetoneの本格運用と、機種を越えたカラーマッチング

また、今期の案件からカラープロファイル「S-Cinetone」の本格的な運用を開始しています。 メインとなるソニー製カメラ群はもちろんのこと、今回は特殊なアングルを狙うために飛び道具として忍ばせているDJI製のアクションカメラも含め、すべてのカメラの色合いを高い精度で揃えることが可能になりました。 アングル切り替えによるわずかな色のズレは、これまでも実用上問題になるレベルではありませんでしたが、全カットの色調が完璧に統一されている映像は、やはり作品としての完成度が上がります。加えて、S-Cinetone特有の自然な肌の描写や、強いステージ照明を浴びた際の明暗の「粘り(白飛びへの耐性)」が発揮されることで、映像全体の質がさらにもう一段階引き上げられたと実感しています。


多数の団体が参加する合同音楽祭などでは、スケジュールの都合上、撮影側の事前確認が制限されるケースが多々あります。そうした現場においても、機材の構成と最新のカラー表現を最適化することで、確実かつ高品質な映像を残す体制を整えています。


岩手県内をはじめ、東北エリアでの大規模な音楽祭や合同演奏会の撮影につきましても、現場の状況に応じた無理のない収録プランをご提案しております。映像化をご検討の際は、お問い合わせフォームよりご相談ください。



10年後の自分に、鮮明な思い出を。

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